読書感想文におすすめ!生物の本10選

2022年8月26日○○な作品n選,生物学,特集熊井英水,川上和人,北澤平祐,畠山モグ,コンラート・ローレンツ,日高敏隆,山下以登,リチャード・ドーキンス,小林朋道,竹内薫(湯川薫),本川達雄

人類にとって最も身近で、最も複雑なシステムである生物。
その神秘を語った本を読み、読書感想文の題材にするのもいいのではないでしょうか。

そこでここでは、小学生向けと中学生(以上)向けに分けて、読書感想文に相応しい生物の本を10作紹介します。
なお、他の分野の教養書については以下の記事があります。

読書感想文の書き方については、こちらの記事を参考にしてください。

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小学生向け

先生、巨大コウモリが廊下を飛んでいます!鳥取環境大学の森の人間動物行動学

著者:小林朋道

本日も、大学は動物事件でにぎやかなり!
自然に囲まれた小さな大学で起きる
動物たちと人間をめぐる珍事件を
人間動物行動学の視点で描く
ほのぼのどたばた騒動記
あなたの“脳のクセ”もわかります

先生、巨大コウモリが廊下を飛んでいます! (tsukiji-shokan.co.jp)

ここがおすすめ!

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鳥取環境大学を舞台に描かれる動物行動学者による面白エッセイ。
動物行動学の虜になること間違いなし。
この『先生、』シリーズは14冊が出版されており、多種多様なエピソードが満載。
少なくとも1冊は書きやすい本があるはず。

黄砂にいどむ 緑の高原をめざして

著者:高橋秀雄
写真・資料提供、あとがき:一前宣正

小学生の頃1500種もの植物の名前を覚えたという一前宣正さん。大学で除草剤の研究をしていたが、黄砂を抑えようという日中共同研究プロジェクトのメンバーに。中国北西部に広がる黄土高原は砂漠化がすすみ、日本にまで飛来する黄砂を発生させていた。土地の保水力を高めるため、プロジェクトの粘り強い試みが始まる――。

/新日本出版社/子どもの本/シリーズ別紹介/学習に役立つ本/感動!ノンフィクションブックス/黄砂にいどむ (shinnihon-net.co.jp)

ここがおすすめ!

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黄砂に挑んだ雑草の科学者のお話です。
舞台は中国。黄砂のもととなる砂漠。
植物を植え、砂漠を緑化することで黄砂の流出を抑えようとした科学者たちの実話。
黄砂という身近な話題、あるいは今も進んでいる砂漠化などを関連して書いてみると良いかも。

ソロモンの指環

孵卵器のなかでハイイロガンのヒナが卵から孵った。小さな綿毛のかたまりのような彼女は大きな黒い目で、見守る私を見つめ返した。私がちょっと動いてしゃべったとたん、ガンのヒナは私にあいさつした。こうして彼女の最初のあいさつを「解発」してしまったばかりに、私はこのヒナに母親として認知され、彼女を育てあげるという、途方もない義務を背負わされたのだが、それはなんと素晴らしく、愉しい義務だったことか……「刷り込み」理論を提唱し、動物行動学をうちたてた功績でノーベル賞を受賞したローレンツ博士が、溢れんばかりの歓びと共感をもって、研究・観察の対象にして愛すべき友である動物たちの生態を描く。

ソロモンの指環──動物行動学入門 | 種類,単行本 | ハヤカワ・オンライン (hayakawa-online.co.jp)

ここがおすすめ!

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動物行動学の入門書。もとい、ノーベル賞受賞者のおもしろエッセイ。
動物たちと織りなす数々のエピソード。
色々と感じることがあるはずです。

中学生向け

鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ。

著者:川上和人
装画:北澤平祐
本文イラスト:畠山モグ

必要なのは一に体力、二に体力、三、四がなくて、五に体力?! 噴火する火山の溶岩、耳に飛び込む巨大蛾、襲い来るウツボと闘いながら、吸血カラスを発見したのになぜか意気消沈し、空飛ぶカタツムリに想いをはせ、増え続けるネズミ退治に悪戦苦闘する――アウトドア系「鳥類学者」の知られざる毎日は今日も命がけ! 爆笑必至。

川上和人 『鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ。』 | 新潮社 (shinchosha.co.jp)

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鳥類学者が綴ったおもしろエッセイ。
主題は鳥であるものの、気づけば著者の話に夢中になっている本。
鳥について書くもよし、著者の文章について書くもよしな一冊。

究極のクロマグロ完全養殖物語

著者:熊井英水

マグロの王様クロマグロに卵を産ませ、大きく育てて出荷する――誰もが夢見た「完全養殖」を世界で初めて成功させた男がいる。熊井教授と近畿大学水産研究所が幾多の試練を乗り越えて成功するまでの挑戦と苦悩を描く。

究極のクロマグロ完全養殖物語 | 日経の本 日本経済新聞出版 (nikkeibp.co.jp)

ここがおすすめ!

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みんな大好きクロマグロ。
その養殖に初めて成功したのは、東大京大などの国立大ではなく、地方の私立大・近畿大学。
クロマグロ完全養殖成功に至るまでの32年間を綴った一冊。
地球温暖化、絶滅危惧種、養殖。
私達はお魚を食べ続けられるのかなどにつなげても良いかも。

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自称システムエンジニアのくせに、農学系の地方国立大に通うおかしな生き物。 ひつぎ教育研究所社長。 好物は恋愛小説と生物学、哲学。BL以外はなんでも読む雑食。 一応、将棋のアマ二段。