「岬洋介シリーズ」の順番と、その魅力を解説

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中山七里の「岬洋介シリーズ」はどんな作品なのか、
また、どんな順番なのかを解説します。

著者:中山七里

ストーリー
描写
キャラクター
推理の意外性
独自性
電子書籍 有り
他のメディア展開 コミック、映画、テレビドラマ
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シリーズについて

本シリーズは『さよならドビュッシー』から始まる、岬洋介を探偵役とした中山七里のミステリーシリーズです。
1作目から、そして後の作品の多くもタイトルに作曲家の名前を冠していることから想像できるように、音楽要素が特に大きな特徴となります。

岬洋介は法律の知識と、特にピアノの腕に極めて優れた人物です。(立場は作品によって異なります。)
故に、各作品ではその主人公となる人物や彼の音楽への想いや挑戦などが描かれ、それが話の中心になることも多いです。
勿論作品を読むのに専門知識は不要ですが、読んでいると多少は音楽に詳しくなれるかも知れません。(私はそもそも、本シリーズに触れるまでドビュッシーやラフマニノフがどんな人物か知りませんでした。進歩!)
更には、「曲」自体を文章で巧みに表現しているのが凄いところだと思います。

またミステリーとしてみても、興味を惹く謎やどんでん返しなど、多くの読者が楽しめるものとなっています。
ミステリーと音楽を組み合わせた人気シリーズ、よければ以下の作品の順番も参考に読んでみて下さい。

シリーズの順番

中山七里のデビュー作でもある『さよならドビュッシー』がシリーズの第1作です。
第2作『おやすみラフマニノフ』、第3作『いつまでもショパン』と共に、ピアニストの岬洋介が若い主人公達を導く形で関り、発生した事件を解決していきます。

作中の時系列では過去に戻り、第4作『どこかでベートーヴェン』は岬洋介の高校時代、第5作『もういちどベートーヴェン』では司法試験合格後が描かれます。

第6作『合唱 岬洋介の帰還』では、著者の弁護士「御子柴礼司」のシリーズから御子柴礼司、及び岬洋介の父である検事・岬恭平が登場します。
そして、第7作の『おわかれはモーツァルト』が最新刊となります。

本編は以上ですが、番外編にミステリー短編集『さよならドビュッシー前奏曲 要介護探偵の事件簿』があり、こちらもお勧めです。
また、『サイドストーリーズ』という短編集・アンソロジーに、番外となる短編『平和と希望と』が収録されています。
それぞれ『さよならドビュッシー』に登場する香月玄太郎と新条要が主人公なので、まずはそちらを読んでからの方がいいでしょう。

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litmus paper

理系の大学生。好きなジャンルはミステリーやファンタジー。基本的には幅広く読んでいますが、(高校時代の経験から)今は青春小説を苦手にしています。